電脳戦

コンピューターに負けるな!

ここのところ、別サイトの更新作業に追われて放置プレイ気味な浪花くんのサイトですが・・
少し落ち着いてきたのでブログを書きます。

と言ってもネタ切れ状態なので、今回は電王戦についての感想を書いてみます。
電王戦って何?って方はグーグルで検索してみれば今話題になってますのでたくさん情報が出てくると思いますが、簡単に言えばプロ棋士VS最新コンピュータの将棋対決です。

ロボットと人間はどちらが優れているのか!?的な意地とプライドをかけた戦い。
と表現すれば、普段将棋に関心のない方でも興味がわくのではないでしょうか?

超簡単に歴史を振り返ると、数年前に女流の棋士がコンピューターに負けてます。
格式と歴史を重んじる将棋界では男性プロ棋士とコンピュータとの対戦を公式に行ったことはありませんでしたが、今まで男性棋士がコンピューターに負けたことはありませんでした。
だがしかし、先日亡くなった前将棋協会の会長の米長さんが、負けちゃいました・・
この方、チャレンジャーな男なので個人的には好きでしたが、負けちゃいました・・
そして最強プログラマー軍団の挑発に対して、現役の棋士軍団が「おのれ!オジキの仇とったる!」となったとかならないとかで、現在に至ります。
蛇足ですが、オセロ・チェスなどのボードゲームは既にロボットには敗北しており、日本将棋はまだコンピューターが人間を攻略できていない最後の牙城になっています。今回人間が負ければ、近々人間どもはロボットに支配されることになります。

そして人間(私)の誤算なのですが、分割してブログを書いてる間に電王戦が終わってしまいました・・(汗

ここまで書いてしまったので公開することにしますが、結果は一勝三敗一分けでコンピューターの勝ち越しとなりました・・・
プロ側の3勝か4勝を想定して記事を書き進めていたので、半分くらい削除してしもうたやないかい!コンピューターのバカチンが!!

ここ数日はTV・マスコミでも取り上げられるほどの話題にななってますし、ネット上では将棋マニアたちで議論の嵐になってますので、ここでは棋譜や勝ち負けではなく、別の角度から考えてみたいと思います。

まず今回の対戦にあたってのロボットの思考回路ですが、私のようなファミコン世代が思ってるような、カセットを本体にガチャッ!と差し込むような次元の話ではありません。
ゲーム機の将棋のゲームよりも携帯の将棋ゲームの方が強いのは、ファミコン本体にセットしたソフトのプログラムと戦うのに対して、携帯電話の場合は携帯自体はモニター&通信手段であって、こちらの指した手を電波で送信して送信先にあるコンピューターが分析・解析したのちに決定した差し手を返信してくるからです。(最近ではオンラインゲームなどでは当たり前ですが)

今回プロ棋士たちを苦しめたコンピューター軍団も同類で、対局室にあるメインコンピューターは目と口の役割だけで、プロの指し手に対しての次の一手は何部屋にもわたって何百台とクラスター化されたコンピューター軍団がフル回転で判断しているのです。
将棋には取った駒を使えるといった特殊なルールがあって、これが人間の感性や大局観にロボットが勝てない一因だと思われていましたが、先ほど言った何百台ものコンピューターがはじき出した答えをそれぞれ照らし合わせて多数決で決定(最終判断)するシステムだそうで、今回の結果を見る限りもはや人間の閃きや感性すらもロボットのアルゴリズムが凌駕したといっても過言ではないのかもと思わせます←イコールロボットに支配されるのですが。

この時点で「これは1対1なのか?」と疑問に思いますが、文句も言わず真っ向勝負を受けて立ったプロ棋士の方々には勝負師の姿を見た気がします。
勝負師と書いた側面には対戦を受けた経緯も含まれますので少し書いておきますが、どうみてもこの勝負は将棋協会(プロ棋士)には何のメリットもありません!
1000万程度のスポンサー料で協会と五人の棋士とで分配しても一人あたり数百万、下位プロなどは何十万で、負ければ現役プロ敗北の歴史を刻む屈辱を味わうことになるのですから・・(なりました)
大口の読売新聞だけでも年間何千万もスポンサー料を払っているのだから、そんなに困窮しているわけでもないと思うのですが・・やはり勝負師軍団なのでしょう・・

ともあれ、ロボットはどこへ向かっていくのでしょうか?
以前手塚治虫のブラックジャックで、自身を“医者”だと認識して、修理ではなく治療を要求するロボットが患者たちを人質にしてブラックジャックに手術させる、という話を見たことがありますが、手塚治虫は天才ですね!来年くらいにそんな世界が来そうな感じです(笑
この話、手術のために電源を落とさなければならない状況でロボットはブラックジャックを同じ医者として信用して身を任せる胸を打つシーンがありますが、反面機械に感情を持たせることへの危険性を考えさせられる場面でもあります。

第一戦で対戦したコンピューター“シュウソ”は、漢字二文字の中に“羽”と“生”が入っていて、打倒羽生棋士を目標に作られたプログラムだと聞きましたが、くれぐれも感情を持つようなロボットにはならないように願います(笑

1+1=2。
などの、100%の正解があればコンピューターに勝るものはありません。
よくSEOに関する記事も書いていますが、ユーザーに有益なサイトをアルゴリズムで判断している検索エンジンもより人間の思考に対応してきており、サイトを工作したり細工したり、ロボットを騙したりして上位表示させてきたサイトも年々排除され、ロボットに白黒つけられ・・羊飼いに飼われている羊のような気分のサイトオーナーが増えてきている状況も鑑みると、インターネット上の情報管理も今やほぼ無人でロボットに管理されているような状態です。

しかし、世の中には正解が一つでないものの方が多く、その場の雰囲気や感情や運で成功したり失敗したりすることもよくあります。
実際、世界最高峰のスーパーコンピューターを駆使してシュミレーションされた国家をも巻き込んだ超完璧だったはずのサブプライムローンも皆様ご存知のように、結果世界的な恐慌を巻き起こす事態になったことは記憶に新しいと思います。
先日、同業同士での居酒屋談義の時に飲食業の接客やらなんやらの話で討論になったのですが、100点の答えがあるならロボットが欲しいのですが100点の答えなどありません。
お客さんの、スタッフの、お店の歴史と、今を共有している人々の人生とロマンが交錯している“この瞬間”は、どんなにロボットが進化しても“共有”することも“再現”することもできません!

と、かっこよく締めたついでに先日亡くなられた米長会長の残した“人間”たる一言であり、斜に構えた私の大好きな言葉を紹介して、追悼の意とさせていただきます。

「兄たちは馬鹿だから東大に行った。私は賢いから棋士になった。」


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またね〜





最終更新日 H25/04/24
麺飯茶家浪花